生桜えび

生命体が持つ成体になる直前の脆さと柔らかさと優しさととげとげしさ。そんなものを全身に内包して、この小さな命は深海からあがって来る。透明な身は赤色の色素とおよそ150以上と言われる発光体で桜色に染まる。美しさと旨みが一つの個体内で絡み合い、ゆるやかに弾け、そして融解する。

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