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おすすめの癒しのスポット 陣馬の滝

陣馬の滝

富士山の周辺の滝というと世界遺産の構成要素の一つにもなっている「白糸の滝」やそのすぐそばにある「音止の滝」がよく知られているが、知る人ぞ知るおすすめの滝が、富士山の西側、静岡県富士宮市猪之頭にある「陣馬の滝」だ。

富士山に降った雨や雪が地中へと浸透し、長い年月をかけてまた表に湧き出てくる富士山の伏流水の一つで、規模やその迫力こそ、「白糸の滝」や「音止めの滝」には及ばないものの、ひっそりと佇む静かな雰囲気や、そこに居るだけで浄化されていくような気持ちになる清らかさ、周囲の集落の美しさや地元住民の方々の穏やかで優しい雰囲気も含めた、あたり一帯を包み込む「柔らか」で「温かい」感じが実に心地よいのだ。

源頼朝ゆかりの滝

この「陣馬の滝」は、1193年(建久4年)5月に源頼朝が富士山周辺で行った「富士の巻き狩り」の際に、このあたりで一晩陣地を設けたことから名付けられたといわれる滝で、富士宮市北部の湧水群を水源とする芝川の支流・五斗目木川の上流からの水と、溶岩のすき間から湧出して流れ出す水が合わさって滝となっているもの。

写真は、11月のある日の早朝に撮ったものだが、色づいた木々と、川原に敷き詰めたような落ち葉、木々の合間から差し込む太陽の光が合わさって、なんとも清々しい景観を作り出している。美しい水の流れる「水辺」はどこも大抵気持ちいいものだが、ここは特にずば抜けた感じなのだ。はじめてここを訪れた際に見た春の陣馬の滝や、6月初旬の陣馬の滝の雰囲気も爽やかで素敵なものだったが、秋には秋の、しっとりと落ち着いた美しさが辺りを覆っている。

三、四回深呼吸をすれば、身体の中のすみずみにまで清らかな空気が浸透していくようなリフレッシュ感。心なしかお肌もしっとりするような感じも・・・。

ここでは可能な限りしゃべらずに、水の音や葉擦れの音、風の音、鳥の声なんかに耳を傾けてみてほしい。都会暮らしの中では耳にすることの少ない「自然の音」に満ちているのがわかるだろう。その「自然の音」のいかに心地よいことか。日常生活の中で、いかに私たちが「人口の音」に囲まれているか、今更ながら気づかされる。

富士山の水の流れる美しい「陣馬の滝」。出来るならば一人で静かに訪れてみたい、おすすめのヒーリングスポットだ。

撮影場所

Japan Web Magazine 編集部

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