オホーツク海の夕日

「生きることは苦しみだ」と人はいう。

確かにその通りかもしれない。別れ、争い、傷病死。人間関係や経済的問題、学業、仕事、家庭、子育て・・・。世に悩みや悲しみの種は尽きない。国家間、宗教間、人種間、企業間に勃発する争いから、同僚や上司と部下、友人、知人、隣近所、夫婦、親子、義理の親子、兄弟姉妹の間に発生する個人的な争いは、古今東西、何千年の昔から現代にいたるまで、世界中で人々を悩ませ悲しませ苦しませてきた。貧困や失業、怪我や病気、老い、別れ、そして死。仏教では、生きる上での根本的な苦しみである「生」「老」「病」「死」を「四苦」とし、さらに、思い通りにいかない苦しみ・・・愛する者と離別すること、怨み憎んでいる者に出会うこと、求める物を得られないこと、肉体や精神が思うままにならないこと、の四苦を合わせて、「四苦八苦」というのだそうだ。

どんなにお金持ちでも、どんなに筋骨隆々、眉目秀麗な美男、見目麗しい絶世の美女でも、頭脳明晰な秀才でも、苦しみを一度も感じずに生きて死んでいく人はいないだろう。

それでも、時々の幸せ、それがたとえ道端に咲く小さな美しい花を見つけた喜びのようにささやかなものでも、楽しみ、喜びがあるから生きていかれる。世の中は捨てたもんじゃないと、また笑ってみる。とりあえず、どうにかこうにか。そうして人は生きていく。

例えば、こんな景色に出会ったら、その美しさの記憶でまた少し頑張れる。そんな気がするのだ。

オホーツク海の夕日

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