雲海を求めて マイカーで行かれる日本最高所 富士山五合目から眺める風景

富士山五合目から見る雲海

高度何万フィートの上空で、飛行機の窓の外にどこまでも広がる雲海を目にした時、その美しさ、雄大さに感動すると共に、この上を歩いてみたいなと誰しも一度くらいは思ったりするのではないだろうか。それだけにとどまらず、この雲の中に、別の世界、どこかの王国が本当にあるかも、なんて空想したりする人もいるに違いない。

普段、地面の上を歩いている私たちにとって、雲というのは特別な存在だ。いつも目にしていて決して珍しい存在ではないものの、手に取ってみることも、その上をスキップすることもできない。そもそも、手に届きそうなくらい低く見える雨雲でも数百メートル上空、上層雲と呼ばれるすじ雲(絹雲)やうろこ雲は数千メートル~1万メートル以上の高度にあり、飛行機に乗ったとしても届かない遥か上空に位置する。

そんな身近なようでいて、間近には中々見ることの出来ない雲、とくに海のように広がる「雲海」を比較的手軽に見ることができるのが、標高約2400メートルに位置する富士山の富士宮口だ。

夏季に行われる富士山スカイラインのマイカー規制も9月の中頃には解除され、五合目にある駐車場まで一息に車で上がっていくことができる。連続するヘアピンカーブを右に左にハンドルを切りながら車を走らせるとやがて見えてくる駐車場。この富士山スカイラインの五合目こそ、自家用車で行くことの出来る日本最高地点。晴れている日のそこからの眺めが壮観であることは容易に想像できるだろう。麓の富士宮市はもとより、駿河湾まで見晴らすことができる。

そして、もし曇っていたとしても、前述のように雨雲は低いものだと地表から数百メートル上空にあり、雲の厚さによっては標高2000メートルを越える富士山の3合目付近より上の部分が雲の上に顔を出す場合もあって、そんな日には富士宮口の駐車場付近から雲海の広がる風景を見ることができるのだ。もちろん、常に雲海が期待できるという訳ではないが、気象条件がよければ、例えば下界が雨や曇りであっても、この五合目駐車場からは雲海に沈みゆく夕日を目にすることができる、なんていう日もあるのだ。

比較的気軽に、とはいえ、気象条件に左右されるので確実に雲海を見るのは中々難しいが、天気図を見ながら何度かチャレンジしてみてはいかがだろう。どこまでも広がる雲海の感動的な美しさは、チャレンジしがいのあるものだから。

関連リンク:富士山五合目から眺める風景

Memo

10月に入ると富士山の道路は凍結することもあり、また落ち葉も多くなるので走行には十分な注意が必要。冬期(11月下旬頃~翌年4月下旬頃)には全面通行止め(冬期閉鎖)が行われる。また、駐車場のある5合目の標高は約2400メートル。山では、100メートル高度を増すごとに約0.6度気温が下がるので、平地と比べると十数度気温が低いということ。下界が秋の涼しさならば、五合目は冬と変わらない寒さなので、車の外で景色を眺めるならば防寒着は必須だ。

撮影場所

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