南部の火祭り 富士川に並ぶかがり火と花火

それは、とてもエキサイティングで印象的な光景だ。

河川敷に並ぶいくつもの篝火(かがりび)が、天まで焦がせといわんばかりに燃え上がっている。その篝火をバックに打ち上げられる花火。まさに「火祭り」というその名の通り、目に飛び込んでくるのは、「火」の光景。遠くの山は、暗闇に包まれているのに、河川敷一帯はオレンジ色に輝いている。

山梨県南部町の富士川の河川敷で例年8月のお盆の時期に行われる「南部の火祭り」は、江戸時代から継承されてきた伝統ある祭り。盆の送り火であると同時に、川供養の奇祭であり、また、田んぼの稲を病害虫から守るための「虫送り」の意味も込められているという祭りだ。

富士川に架かる南部橋を中心に、川の両岸約2キロメートルに渡って108つのかがり火が並び、天を焦がしながら夜の闇を赤く染めあげる。そこに打ち上げられるのは、特大スターマインをはじめとする数々の花火。人々は立ち並ぶ夜店で買い物をしたり、土手に腰かけて空を見上げながら、夏の夜を思い思いに過ごすのだ。

撮影場所

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