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光源寺のしだれ梅

光源寺のしだれ梅

団子坂上から白山へ至る都道452号、通称「大観音通り」を歩いていると、光源寺の境内にしだれ梅が咲いているのが目に入った。ピンク色の可憐な花が、細い枝々一杯に、こぼれおちんばかりに咲いている。その愛らしさは、素敵な「和菓子」か何かのようで、うぐいすやメジロの気持ちが少しわかる様な気さえする。

光源寺は、「大観音通り」の名前の由来となった「駒込大観音」で知られる寺院。奈良の長谷寺の観音像を模して1697年に建立されたという観音像は、地蔵菩薩の持物である錫杖を持ち、お地蔵様の慈悲を携えているとして、近隣の人々の信仰を集めたという。近くに住んでいた夏目漱石(300メートルほど歩いたところに旧居跡がある。)も小説「三四郎」の中でこの観音様に触れていることからも分かるように、駒込千駄木町~向丘の周辺の人々のシンボル的存在だった。

この駒込大観音の初代の像は、残念ながら東京大空襲で焼失してしまったが、1993年に、高さ6メートルあまりの光り輝く像として再建され、今日も穏やかな姿で「通り」を行く人々を見守っている。

撮影場所

Japan Web Magazine 編集部

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