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パルミジャーノを皮までおいしく

「パルミジャーノを皮までおいしく」

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マンマの知恵、煮込み料理のだしに活用

 イタリアを代表するチーズ「パルミジャーノレジャーノ」の皮部分を、スープや煮込み料理のだしに使うユニークな活用法が、密かに関心を集めている。考案者、というより日常的にこれを行うのは、イタリアのマンマたち。高価なチーズなので「捨てるのなんてもったいない」と、表皮もあますことなく利用しているようだ。マンマたちの知恵、表皮利用術を紹介しよう。

 同チーズは、熟成期間が18~36カ月、長いものでは5年以上もある超硬質のハードチーズ。1玉35kgほどの大きいものだが、日本では使いやすいサイズに既にカットした状態で売られている。表皮の部分は類似品との違いを明確にするためのPARMIGIANO-REGGIANOの刻印があり、これが正真正銘の伝統的なパルミジャーノレジャーノの証となる大事なマーク。カットしても見分けられるよう、イタリアでは必ず表皮をつけて販売することを義務付けているほどで、イタリアのマンマたちは、この表皮の点文字の刻印を確かめて買っているそうだ。

 その皮部分、食べられないと思われがちだが、実はおいしく利用することができる。表皮といっても、蝋など何かを塗っているわけではなく、チーズの中身を守るために外側のチーズ自身が鎧のように頑丈に堅くなっているだけで、原材料は中身のチーズとまったく同じ、添加物も一切ない「生乳、食塩」で、つまり食べられる材料でできている。

◆ダシに利用
表皮は小口切りにして、スープや煮込み料理に一緒に煮込むと、いいダシが出る。その際、表皮ぎりぎりを使うのでなく、表皮から1~2cmほどチーズの厚みを残して使うのがポイント。ミネストローネなどイタリア料理はもちろん、日本の料理にも使え、味噌汁やカレーに入れて煮込めば、甘みや風味がプラスされてよりおいしくなる。

◆焼いておやつに
①ダシに使う時と同様、表皮の部分からチーズ部分を1~2cm残して一口大にカットする。
②ごく弱火のフライパンに硬い表皮の方を下にして置く(表皮がとけて油脂が溶けて出ないように火を調整)。
そのまま15分じっくり待つ。③チーズがふっくらしてきたら火を止め、蓋をして少しねかせてできあがり。

 そのまま食べてもよし、海苔を巻いて磯辺巻き風にするのもおすすめ。おつまみに、おやつに。柔らかくなった表皮はまるでおもちの感覚!

 情報提供は、チーズ専門店「チーズ・オン ザ テーブル

Japan Web Magazine 編集部

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