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天下茶屋

天下茶屋

太宰治ゆかりの場所

創業は昭和9年。新御坂トンネルが完成して現在は旧道となった県道708号線(旧137号線)沿いにある。河口湖と富士山を一望のもとに出来る絶景で知られ、古くから「富士見三景」の一つに数えられてきたところだ。その景観の素晴らしさから「富士見茶屋」「天下一茶屋」などと呼ばれたが、徳富蘇峰が新聞に「天下茶屋」として紹介して以来、天下茶屋として知られるようになった。

昭和13年9月、井伏鱒二に連れられてきた太宰治がここに滞在し、その体験を小説「富嶽百景」に書き残している。太宰自身は、この茶屋からの富士山を「あまりに、おあつらひむきの富士」として初めはそれほど好かなかったようだが、三ヶ月ほど滞在、執筆を進めた。現在は、宿泊は出来ないが、井伏鱒二や太宰治も愛したという「ほうとう」や、「そば」「いもだんご」等が頂けるほか、みやげ物なども買うことができる。

天下茶屋

御坂峠は甲府から東海道に抜ける鎌倉往還の要衝であり、かつては多くの旅人が行き交った。しかし、昭和42年に新御坂トンネルが完成し、それ以降交通量は減少、天下茶屋も10年の休業を余儀なくされる。昭和53年より2代目が営業を再開、2009年には創業75年周年を迎えている。

天下茶屋天下茶屋
天下茶屋

天下茶屋から富士山と河口湖を望む。

太宰治文学記念室

かつて太宰治が逗留していた部屋が、天下茶屋の二階、富士山と河口湖を一望できる6畳間に復元されており、太宰が使用した机や火鉢などが置かれている。床柱は、初代の天下茶屋のものがそのまま使用されているとか。「富獄百景」「斜陽」「人間失格」などの初版本や「太宰治」「斜陽館」などのパネル、「太宰治文学碑建設趣意書」「のれん」などが展示されている。

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Japan Web Magazine 編集部

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