境港

境港の町並み

鬼太郎に逢える町

その町は妖怪に支配されている。そこかしこに妖怪が溢れている。異なる形をした物の怪が賑やかに共生している。妖怪・・・人の理解を超えた奇怪で不思議なる存在。科学が未発達であった時代、怖れや不安の具現として、戒めとして、対比的に無事や幸せを祈るある種の対象として、様々な形をとり人々の禍福を左右した。漠然とした不安と希望は未知なる物へ、やはり漠然とした恐怖と感謝の念を抱かせたのだ。しかし、怖くて恐ろしいのはそれが人智を超えた不可思議で超常的な存在だから。それは私達の祖先が純粋に自然界に畏敬の念を抱いた結果でもある。そこにはきっと静かな教えがありささやかな優しさがある。心があり技がある。怖いのはむしろ人の心の中なのだ。異なる姿をしたもの=恐怖や悪ではない。見た目が恐ろしいからといってそれすなわち「危険」ではない。それを証拠に、その「妖怪」の町では大人は童心にかえり、ニコニコと微笑み、嬌声を上げる。真っ直ぐな目をして何かに夢中になる。まるで、大人になるにつれていつしか失くしてしまったものをそこに発見したかのように。表面的な便利さと科学技術に囲まれた現代の日常生活で忘れてしまった何かを思い出したかのように。

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鳥取県境港市。中国地方北部にある人口3万5千人ほどの町だ。町の東側には「弓ヶ浜」と呼ばれる白砂の浜に松林が連なる風光明媚な浜が続く。日本海に面したこの町は海産物に恵まれ水産業が盛んで特にベニズワイガニは全国一の水揚げ量を誇る。とはいえそれ以外は日本海沿岸にある他の町とそれほど大きな違いはない。元々は穏やかでのんびりした町だ。しかし、この境港の町が近年注目され、多くの観光客が訪れる町に変貌した。その理由は何か。ご存知の方も多いだろう、この境港の町は「ゲゲゲの鬼太郎」の作者「水木しげる」の故郷なのだ。

郊外型大規模店舗の進出や交通の発達によって人の流れが変わり、いつしか訪れる人も減少してシャッター通りと化していた商店街を、市が1993年(平成5年)に地元出身の人気漫画家「水木しげる」と作品「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などをモチーフに全長800メートルの通りにブロンズ像などを設置し「水木しげるロード」として整備した。銅像が設置された1993年(平成5年)には2万人強であった観光客数も翌年には10倍以上にあたる28万1000人に、さらに水木しげる記念館の開館や映画のヒットによりさらに増え続け、2007年には年間の観光客数が100万人を越えたのである。

そして今年(2010年)、境港の町を訪れた観光客の数は、NHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の人気もあって、八月の終わり時点ですでに200万人を越えたという。

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街燈もタクシーも「目玉親父」

境港の魅力をフルスクリーンで見る

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山陰沖で獲れたスルメイカに一つ一つ包丁で切込みを入れて出来上がるという「一旦もめんの焼きイカ」。手作業で作るため、同じ顔をしたものは二つとない。

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町のそこかしこに「ゲゲゲの鬼太郎」をモチーフにした店がある。酒屋、茶屋、パン屋、スーパーから床屋まで。

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水木しげるロードにある水木しげる記念館。40年以上前の作品を始めとする様々な「水木しげる」資料が展示されている。水木しげるファン必訪の地。

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JR境線が妖怪化?

「鬼太郎」「ねずみ男」「ねこ娘」「目玉おやじ」の4種類(平成22年3月現在)の列車がJR境線を走る。どの列車がどの時間に走るかは毎日変動。デザインも変更される事があるので、お目当ての列車がある場合は問い合わせを。(JR米子支社営業課(Tel 0859-32-8056))境港~米子は片道運賃320円で所要時間は約46分。

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自分の為、子供の為、孫の為。老いも若きも「ゲゲゲの鬼太郎」スタンプラリーに夢中。誕生から40年以上という長い歴史と幅広い世代からの人気を物語る。

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©Mizuki Production.

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