明治神宮

明治神宮

大都会の中の森

大都会東京の主要部を廻る山手線で新宿から二駅、渋谷から一駅の場所にその神宮はある。初めて訪れた人はきっと驚くであろう、東京の真ん中にこれほどの広大な緑の空間があることを。約70万平方メートルの境内に270種類およそ17万本の木々が植わり、50種類もの鳥たちが生息する明治神宮は、まさに大都会の中の森なのだ。

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明治神宮
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明治神宮の成り立ち

明治神宮は、明治45年7月30日及び大正3年4月11日にそれぞれ崩御された明治天皇とお后である昭憲皇太后のご遺徳を偲び祀るために大正4年に、皇室の所有地であった現在の場所で工事が開始され、大正9年に完成した。各地から献木された木はおよそ10万本。種類にして365種もの木々が日本中はおろか遠くサハリンや台湾からも届けられたという。それらの木々をのべ11万人におよぶ青年団の勤労奉仕によって植樹、代々木の杜と呼ばれる神宮の森が完成した。11月1日の完成当日には花火などが打ち上げられ、その日一日だけで50万人もの人々が参拝した様子を「永久に鎮まりましぬニ柱の大神」という見出しで当時の新聞は伝えている。

明治神宮

鎮座祭当日の第三鳥居前の様子。(神宮内掲示板より)前夜から表参道は沢山の人で埋め尽くされ、鎮座祭当日の参拝者数は50万人に達した。奉祝鳥居が各所に建てられ、花電車が走り、街は奉祝の賑わいに満ちたという。

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明治神宮

「家内安全」「学業成就」などのご利益があるという明治神宮は300万人以上という日本一の初詣人数をほこり、年間参詣人数も800万人を数える。また年1000組以上にのぼる結婚式も挙げられている。

明治神宮

静謐な空間の中で厳かに儀式は進む。契りを結ぶ二人の未来に沢山の幸あらんことを。

明治神宮

大相撲の土俵入りも執り行われる明治神宮にはまた日本中から数々の銘酒も献上される。吉乃川、長者盛、栄川、北の誉、灘菊、神鷹、菊水などなど名だたる銘酒の日本酒樽が並ぶ。壮観だ。

明治神宮

こちらはフランス・ブルゴーニュ地方の醸造元各社から奉納された葡萄酒樽。60もの樽が整然と並ぶ。

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明治神宮

高さ約十二メートル、幅が約十七メートル。柱の太さは直径1.2メートルで重さが十三トンになる、木造の鳥居としては日本一の大きさを誇る大鳥居。落雷で損壊した一代目に代わり昭和50年に完成した二代目。標高3000メートルの台湾の山奥から運ばれてきた樹齢1500年以上の檜で造られている。

明治神宮

原宿駅前の人ごみを抜けて、辿りつく境内はまさに別世界。混雑した電車を乗り継ぎ、賑やかな駅前を抜けてきた為に磨り減った神経が、森独特の穏やかな気に包まれ、すーっと元に戻っていく。世界が和らいでゆくのを感じる。大事だとわかっていても、こういう時間は中々持てないもの。先週の今頃は何をしていたか、先一昨日の昼ごはんは何を食べたか、そんなことさえ思い出せない生活。緊張は、弛緩した時に初めて、そうであったことに気がつくのだろう。鳥の囀り(さえずり)と葉擦れの音が浸み込んでいく。

かつて近江彦根藩井伊家の下屋敷のあった場所が明治維新後献上され、代々木の南豊島世伝御料地となったが、神宮造営前は所々荒地の様な場所もある状態だったという。神社造営に際して、日本中から植林造園に関する一流の学者が集められ、検討の結果、椎・樫などの照葉樹を中心に植え人口林を作ることになる。当時の内閣総理大臣大隈重信は、「神宮の森を藪にするのか。杉林にするべきだ。」として伊勢神宮や日光杉並木のような森厳たる杉林にすべきと考えていた。

伊勢神宮

日光

しかし、学者らはこれに反対、水気の多い場所では杉は良く育つが、関東ローム層のこの地にあっては杉は不向き、さらにすでに公害の始まっていた東京都内の大木、老木が次々に枯れていることもあわせ、杉が都会には向かない事を説明してようやく重信を納得させたという。学者らが立てた多種多様な樹木を多層的に植える当時の植林計画では、100年後には広葉樹を中心とした極相林とよばれる安定した「自然の森」になるとされ、人の手が入らなくとも永遠の森が形成されることを科学的に予測し、実行した画期的なものであったのだ。

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明治神宮
大鳥居

雪の日の大鳥居

神宮橋

神宮橋

表参道の明治神宮入り口付近、山手線をまたぐようにして架けられているのが神宮橋。長さ約20メートルで鎮座に先立つ1920年(大正9年)9月に完成した。休日ともなると色とりどりの格好をした若者が集まる場所としても知られる。

明治神宮周辺

神宮外苑明治記念館明治神宮周辺明治神宮周辺

表参道、外苑前、誰もが認めるファッションやデザインの最先端エリア。普段の生活では、地名や駅名でイメージが先行している感があるが、改めて考えると周辺一体がどれだけ明治神宮を中心に成立しているかがよく判る地名、駅名だ。「表参道」はその名の通り、明治神宮参拝のための参道で、神宮完成にあわせて出来た通り。外苑(明治神宮外苑)は内苑(明治神宮)に対しての呼び名で大正15年の完成。

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