秋の法隆寺

秋の法隆寺

 

飛鳥の香りと秋の風

開門前の法隆寺は、その後やってくるであろう喧騒を微塵も感じさせぬほどにひっそりとしていた。秋の朝独特の、ひんやりとしていながらもどこか優しさのある香気を含んだ空気が心地よい。松やツツジといった常緑樹の葉の緑色に映える、鮮やかな赤や黄色に色づいた木々達。夜半過ぎまでしとしと降っていた雨も上がって、世界はしっとりと落ち着いていた。

小気味よい音を立てる砂利を踏みながらノンビリと歩いていると、切り株の上にちょこんと座る猫が目に飛び込んできた。黒と白と茶色の綺麗な三毛猫だ。何かを見つめたり、あくびをしたり、手を舐めたり。こちらに気づかないのか、気づいていても意に介していないのか、あくまでマイペースだ。

福を招くと言われる猫。三毛猫、それも稀少なオスの三毛猫は江戸時代、福を呼ぶ象徴として愛され、一緒に乗せていると船が遭難しないと特に船乗り達に珍重されたという。それが迷信かどうかはともかく、シケの来る前には騒ぎだし、天候が穏やかになると眠り、積荷をネズミから守る猫は、船乗りたちに愛された。

創建以来1400余年。世界最古の木造建築・法隆寺の境内に流れる穏やかで静謐な気で、猫もいつも以上にのんびりとしているに違いない。飛鳥の香りを纏った秋の風が吹き抜ける中、悠久の時の流れに続く時間はゆっくりと過ぎていく。

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こう見えて、実は人類の宝をネズミの齧害から守っているんだにゃ。
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Memo

修学旅行生や内外の観光客でごった返す法隆寺も、朝早い時間と夕方には比較的落ち着いてのんびりと参詣できる。開門前の早い時間帯、穏やかな空気が流れる朝に周辺を散策するのもおすすめだ。

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