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長崎ちゃんぽん

 いかに海老にあさりに肉に白菜にねぎにニンジンに筍にきくらげに・・・栄養の偏りがちな一人暮らし、ましてや異国の地で暮らしている若者にとってこれほど栄養たっぷり、嬉しくて美味しくてかつお腹の一杯になる食べ物もそれほど多くは無いだろう。長崎ちゃんぽんは、長崎に来ていた同胞の若者たちの身体を心配した中華料理店の主によって考案されたという品。豚骨と鶏がらでとったスープに炒めた魚介や肉、野菜の旨みが溶け込んで、スープを一口飲んだだけでも、身体が元気になっていく気がする。少し太めのもっちりとした麺は、滋養たっぷりのスープによく絡んで、次から次へと手繰ってしまう。「栄養」と「美味しさ」は同居できる。こんなにも完璧なバランスで成り立つのである。食べ終わった後には、舌が火傷している可能性大。それは、あまりの美味しさに、一口食べたが最期、多少熱くても、箸が止まらないからだ。