紐差教会

紐差教会

白亜の会堂

長崎県平戸市

紐差教会紐差教会紐差教会

白色の立派な教会の前には、何かの授業のあとであろうか、子供達が賑やかにはしゃいでいた。その傍らでにこやかに庭の手入れをするご婦人達。会堂の写真を撮ろうと佇んでいると、そのうちの一人が「ここから下に降りたところから写すと全体が綺麗に入りますよ」と教えてくれた。聞くと50年もこの教会に通っているという。以前はもっと沢山人が居たのだが、だいぶ少なくなってしまったとか。話を聞いていると、教会を心から大切に思っていることが伝わってくる。そのとても穏やかで柔らかい語り口と優しい笑顔が印象的だった。

礼を述べて階段を上り、会堂内に入ろうとするとシスターと行き逢った。施錠の時間であったのだろう、鍵を閉めようとしていたのだが、こちらをちらっと見るや、「どうぞ」と微笑んでしばし待ってくれた。恐縮しながら何度かシャッターを切り、丁寧にお礼を言うと、「こちらは鍵をかけますが、そちらは開いてますから」と隣の扉を示してくれる。

入ってみると朱の紐が垂れ下がり仕切られてはいるが、メインエントランスが施錠された後も、礼拝したり見学したりできるようになっていた。表で聞こえていた子供の声もいつのまにやら聞こえなくなり、辺りを静寂が包んでいく。

誰一人いない会堂内
目の前にまっすぐ伸びる紅い絨毯の敷かれた通路
綺麗に磨かれ整然と並ぶ椅子達

5メートル程の間隔で左右対称に続く柱の凝った装飾が目に入る。7本ほど連なるその先に、光差し込む祭壇がある。厳かで崇高な気配漂う。ざわついた心に線が入り、徐々に平らかになっていく気がする。

或る規則性の中に、人は宇宙を見出し、極大と極小を同時に感じるという。それをある人は神とよび、またある人は希望と呼ぶのだろうか。宇宙の中に、自分が存在し、自分の中に宇宙が存在することに改めて気がついた時に、人の心は震えるのかもしれない。

光は氷を次第に溶かしそして水は昇ってゆく。いつか地上に降る日まで、小さな水の粒になってゆっくり静かに昇ってゆく。空高い彼の地まで。光溢れる世界まで。

1858年(明治18年)に最初の教会堂が竣工、1929年(昭和4年)に改装され現在の会堂となる。平戸大橋から国道383号線を南下、平戸島のほぼ中央に位置する。ロマネスク様式の堂々たる建物である。

紐差教会紐差教会

紐差教会の写真

長崎の教会群とキリスト教関連遺産
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教会をたずねる際のマナー注意点

教会は信者の方達の祈りの場です。見学は自由に行える場所が多いですがマナーを守り、静かに訪問しましょう。

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