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堂崎教会

堂崎教会

入り江に臨む教会堂 レンガ造りの肌触り

長崎県五島市

静かな静かな入り江の水面は、今にも泣き出しそうなどんより曇り空をうつして、鈍色に光っている。対岸には濃い緑色をした小山を抱く半島が重なり合い、すぐそばで子供達のはしゃぎ声が聞こえる。それは近くなったり遠くなったり。よせては返す波のように。まるで半分眠っているような心持だ。丁寧に積み重ねられた石垣が砂州に沿って続き、その先に背丈の倍ほどの木が3,4本立ち並ぶ。さわさわと遠慮がちに、水がざわめく。

五島列島、福江島の北東、戸岐大橋の程近く、静かな入り江に面してレンガ造りの堂崎教会は立つ。ゴシック様式の立派な建物である。1873年(明治6年)に禁教令がとかれた後、五島にやってきたフランス人宣教師マルマン神父によって、1879年(明治12年)にまず、木造の教会堂が建てられ、その後着任したペルー神父により1908年(明治41年)に現在のレンガ造りの教会堂が建てられた。イタリアから運ばれたステンドグラスがはめ込まれ、赤レンガで作られた壁、内部はいわゆるこうもり天井の堂々たる教会建築である。現在は浦頭教会の巡回教会となっており、内部は切支丹迫害の歴史資料を展示した資料館として一般に公開されている。

堂崎教会

注:堂崎教会の内部の一般見学者の撮影は禁止されています。

堂崎教会堂崎教会
堂崎教会

雨の匂いをまといながら、一つ一つ展示されている資料の説明を読みすすむ。物音一つしない会堂内。ステンドガラス越しに空から光が差し込む。空は厚い雲で覆われているはずだが、窓を通って差し込んでくる明るさは、音も無く虹色に輝く。人の想いの積み重ね。粛々と歴史は時を刻む。想像を絶する弾圧の中、人々は信仰を貫いた。神道や仏教の信徒を装い、貧困に苦しみながら信仰を守り抜いた。キリスト教禁教が解かれた1873年12月24日夜、松明が海に映えて照り輝く中、1000人以上の信者は堂崎の浜辺を埋めたという。今年で教会堂の完成から100年。苦難の歴史を乗り越えた人々の心は今も息づいている。

堂崎教会堂崎教会堂崎教会

堂崎教会の写真

長崎の教会群とキリスト教関連遺産

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長崎の教会群とキリスト教関連遺産
長崎の教会群とキリスト教関連遺産
長崎の教会群とキリスト教関連遺産
長崎の教会群とキリスト教関連遺産
長崎の教会群とキリスト教関連遺産
長崎の教会群とキリスト教関連遺産

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教会をたずねる際のマナー注意点

教会は信者の方達の祈りの場です。見学は自由に行える場所が多いですがマナーを守り、静かに訪問しましょう。

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長崎の教会群とキリスト教関連遺産

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長崎の教会群とキリスト教関連遺産

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