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美幌峠 北海道の冬の絶景

美幌峠

冬の美幌峠

つい先ほどまでおとなしかった空は見る間に掻き曇り、風も強く吹き始めてきた。西南方向は鈍色に重たく光る。

屈斜路湖畔、和琴半島から車を走らせ、美幌峠の中腹に差し掛かる頃には、突風で舞い上がる雪で時折前方が見えなくなる。僅か15分ほどの合間の出来事だ。

美幌峠

美幌峠

駐車場で車を止めて、展望台の方へ登ってゆく。

夏なら目を瞑ってでも登れそうな斜面は、雪ががちがちに凍りつき、風の強さもあいまって、まるで吹雪の中の登山のようだ。

最早目もあけていられない。ほんの少しのつもりで、グローブを車の中に残してきた事が失敗だった。手がかじかんで思うように動かなくなってゆく。

まともに立っていると吹き飛ばされそうになるこの風の強さ。時々耐風姿勢を取らないと体が宙に浮きそうになる。風速15メートル近くあるだろうか。風速1メートルで体感温度が1度下がるとすると、裸の手がさらされている温度はマイナス37度程だろうか。組織がゆっくりと活動を鈍くしてゆくのがわかるようだ。

美幌峠

風が止むのを待って、強張った手に喝を入れ1,2枚シャッターを切り、それからまた登り始める。

5分もかからぬ様な道のりがひどく長く感じられる。周りを見る余裕もなく、吹き飛ばされぬように斜面にへばりつくのが精一杯だ。

そうしてこうして、どうにかたどり着いたそこから見えたもの。

それは感動的なまでに広大無辺な光景だった。舞い上がる雪煙の向こうにくっきりと屈斜路湖がその姿を顕示している。

全面氷結したその表面には雪が積もり、そこだけ時が止まっているかのように白く固まっている。

重い雲が垂れ込める西側の空とは対照的に東側にはうっすらと青空も見え、その下には摩周岳や斜里岳が峰を連ねている。

まさに、息を呑む光景だ。

一瞬ぴたりと風が凪ぐ。転瞬ざらりとなぜが鳴く。
天空はるかに越えてゆく。思いの流れのその中で。輝きを止めるその前に。ふわりと雲が咲く前に。

美幌峠へのアクセス

「美幌峠」は網走郡美幌町と川上郡弟子屈町の境にある峠。日本最大のカルデラ湖「屈斜路湖」と、知床の山々や大雪山などの山々が連なる絶景パノラマを見ることができるスポットとして知られています。美幌峠までは最寄りの女満別空港からは国道334号線~国道243号線経由、車で約30分。中標津空港からは道道69号線~150号線~道道885号線~国道243号線経由、約2時間。札幌市内からは約5時間で到着します。

美幌峠で見る絶景

山登りの際の頂上からの展望同様、「美幌峠」から絶景を見られるかどうかは天候次第。曇っていても風が吹いて雲が切れて幻想的な絶景を見ることができる場合もありますが、できれば天候の安定した季節の晴天の日に訪れるといいかもしれません。いつの季節に訪れても天候が良ければ絶景が望めますが、やはり初夏から夏にかけての青空の下の美しさは格別です。

冬の絶景も個人的にはとてもおすすめしたいのですが、風が強いと絶望的に寒いのと、吹雪いたりすると一切の眺望はないので、まさに天候次第神頼みといったところ。朝や夕方の空がオレンジ色に染まる瞬間も素晴らしいです。北海道らしい雄大な絶景を目に焼き付けることができます。星空もとても美しいという噂。時間に余裕があれば是非とも実際にチェックしてみてください。

美幌峠から見る雲海

北海道で「雲海」というトマムの雲海が有名ですが、ここ美幌峠も素晴らしい雲海の風景を見ることができます。時期でいうと、9月下旬から11月頃の早朝(朝4時頃~8時頃)。雲海が発生しやすい条件としては、前日の夕方の湿度が高くて空気が湿っていて、夜半から朝方にぐっと冷え込むなどの条件があり、それらの条件がそろうと雲海が発生しやすくなります。さらに太陽が見られるくらいには雲が晴れていると、山の向こうに登る朝日と、山並みと屈斜路湖の上にかかる「雲海」がオレンジ色に染まる美しい景色を見ることができます。

美幌峠のグルメ 美幌峠で食べるご当地グルメ

美幌峠にある道の駅「ぐるっとパノラマ美幌峠」は、北海道の道の駅ランキングの「景色がきれいな道の駅」の項目でランキング6年連続1位に輝いた「絶景道の駅」であると共に、「再度訪れたい道の駅」のトップテンランキングで1位になっています。それが意味するところといえば、絶景だけではなく、食も充実しているということ!多くの人が絶賛する「絶景の道の駅」であり「美味しい物に出会える道の駅」でもあるのです。名物の「美幌峠のあげいも(あげいもは北海道のご当地グルメです!)」や「美幌ほるから」「美幌ポテから」「いももち」「ポテもっち」「ごぼ天」「コロコロあんドーナツ」「熊笹アイス」など、一度は食べてみたいグルメが目白押し。お土産も充実しています。

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美幌峠

Japan Web Magazine 編集部

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