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かき氷

かき氷

東京・十条「だるまや餅菓子店」奇跡のかき氷

花火にスイカに盆踊り。うちわに浴衣にかき氷。情緒と情感に溢れる日本の夏の風物詩。特に暑い夏の日、甘いシロップをかけた「かき氷」の美味しさと気持ちよさは格別だ。縁日の「かき氷」や甘味処の「かき氷」、そして家で作る「かき氷」。殆どの人が一度は口にしたことがあるだろう。しゃりしゃりとして、硬く冷たい氷菓子。

しかし、ある所に、そんな世間の「かき氷」の常識と思い込みをひっくり返す「かき氷」があると聞いて、足を運んでみた。所は東京、北区。赤羽の手前「十条駅」そばのお店である。

だるまや餅菓子店
かき氷

「美しい・・・。実に美しい。」十条駅から歩いて五分、十条銀座の中ほどにある「だるまや餅菓子店」のかき氷を眼前にして思った素直な感想がこれだ。白いオーロラのような、綿雲のようなその見た目。縦に氷の粒子を盛ってあるのではなく、横方向に層を為す様にして積み上げられたようなその見た目。そして、それは一口、匙を口に運んだ瞬間、衝撃に変わる。なんだ、この食感は!

人は経験で物事を判断していく。日々遭遇する事象しかり。食べ物しかり。それまで生きてきた中で経験した事に照らし合わせ、経験から得た知識に照らし合わせ、例えば食べ物なら、目の前に出された時点で大体の味と食感の見当をつける。「こんな感じだろうな」と。しかし、推測と実際にギャップがあった場合、人は軽いパニックに陥るのだ。感覚と知覚がずれるので脳みそが一瞬悩んでしまう。

氷・・・それは冷たくて硬いもの。塊を口の中に入れると、石を含んだかのような食感。たとえ削られていても、細かく砕かれていても、氷とは硬いもの、それが通常の認識。しかし。しかしだ。この「だるまや餅菓子店」のかき氷は薄絹のような滑らかさなのである。まるで、ひんやりとした雲を口に含んだかのような心地よさ。天女の羽衣が、口の中をふわりと優しく撫でるようにして、刹那、それは幸せの速度で溶解する。口の中の熱を奪いながらゆるり溶けゆき、後には上品な官能が舌上と鼻腔に漂っている。一目惚れの初恋と親愛と情愛と目くるめく官能と切な気な残り香が合わさったように、脳幹に甘酸っぱい爪あとを一筋つけて、そして消えてしまう。それはまさに衝撃。焦がれのごとき憧れ。「奇跡」のかき氷なのだ。

かき氷

かき氷

かき氷

かき氷

かき氷
かき氷

和三盆で作った蜜をかけた限定品「和三盆のかき氷」。研ぎ澄まされて出来上がる高級な砂糖「和三盆」を使用した蜜は上品でまろやか。「甘み」の棘がまったくない。その上品な甘さが、件の食感を持つ氷と合わさるのだ。もう、言葉も出ない。

かき氷かき氷

だるまや餅菓子店のかき氷は全て天然氷(※)。冬の間に切り出した氷を保存しておき、さらに削るその日の温度にあわせて氷の温度を調節してから丁寧に削る。たかが、かき氷なのではない。こだわりと熟練の職人技が生み出す芸術品なのである。

かき氷

店の名前にもある通り、スペシャリティは餅系の和菓子。あんみつなども人気だ。

(※2014年現在、天然氷が手に入りにくくなったこともあり、一部が天然氷で、それ以外は純氷を使用しているとのこと。)

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健康第一に、「突き立て、出来立て、こだわりの手作り味」を大切にしている。人気商品は「豆大福、おだんご、ぼたもち、蒸しパン」等。
店内の甘味処では、クリームあんみつ、おしるこ、力うどんも美味しいと評判。

だるまや餅菓子店

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Japan Web Magazine 編集部

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