日本を代表する職人達が世界195カ国の着物を創作 IMAGINE ONEWORLD-KIMONO-プロジェクト

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 一般社団法人イマジン・ワンワールドは日本文化の素晴らしさ、その背景にある日本人の精神性を世界に発信する事を目的に、一流職人の“技”で世界195カ国をテーマにした「着物」と「帯」を制作する「IMAGINE ONEWORLD-KIMONO-プロジェクト」を展開している。

日本伝統文化の華であり象徴と言える「KIMONO」の美しい四季の自然を映すデザイン、真面目で勤勉な民族性による高い工芸技術、制約された形の中に自由を求める意匠、世界中の美を受け入れてきた柔軟性。日本を代表する職人達が、2020年に向け、それぞれの国の文化や伝統を「想い」慎みながら最高の技術とデザインで195カ国のKIMONOを創作し、一堂に展示・発表・着装することを目的としたプロジェクトだ。

先日(11月8日(土)〜10日(月))、日本橋の「COREDO室町」で三回目となる日本最大の着物イベント「きものサローネ」が開催され、南アフリカ、リトアニア共和国、ブラジル連邦共和国、ブータン王国、ツバルをテーマにした着物を発表、各国の大使館から、創作した職人達へ花束が贈呈された。

■完成した世界の着物

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南アフリカ共和国 (アフリカ)
南アフリカには、「奇跡の2週間」といわれる高山大地に花の咲く時期がある。アフリカの深遠な大地に咲く花を、ローチケ色重ねの最高の技術とセンスで創作。

作者:着物 松田徳通(ローチケ重ね染め、無線友禅)
帯 衣扇 四條庵(西陣特殊織物)

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リトアニア共和国 (ヨーロッパ)
リトアニアは中世ヨーロッパにおける最大の国家であり、その後のハプスブルグ家・ロシア王朝などの文化大国に多大な影響を与えた国家。また、第二次世界大戦の戦時中、駐リトアニア大使の杉原千畝氏は、祖国の命に背きユダヤ人に対してビザを発行し、多くのユダヤ人を救った。人道的で勇気ある行動への敬意と尊敬の念を込め、同じ日本人としての賛美をこめて制作。       

作者:着物 染の岡田(手描き京友禅)
帯 龍村美術織物(西陣手織錦・宮内庁御用達)

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ブラジル連邦共和国 (南北アメリカ)
日系人が困難の上に開墾し生産している絹は「ブラタク」と呼ばれる高品質の絹糸であり、現在の着物の生産に欠かせない存在になっている。偶然にも、富岡製糸場が世界文化遺産に登録され、明治以降の日本の外貨獲得と国力増強のために「生糸」を輸出していた時代に遠く海を渡り、同じ志で頑張った同朋へのオマージュとしてブラジル連邦共和国を選出。

作者:着物 千總(京友禅・宮内庁御用達)
帯 龍村美術織物(西陣手織錦・宮内庁御用達)

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ブータン王国 (アジア)
国民の総幸福量(幸せ指数)を国家の目標に掲げるなど、物質経済社会へのアンチテーゼは注目に値する。熱心な仏教国であり、実は染織の先進地でもある。古代の染色技法を数多く今に伝え、「呉服」という言葉の語源とも言われているのが、現在の民族衣装「ゴ」である。

作者:着物 千總(京友禅・宮内庁御用達)
帯 西村織物(博多織・手織佐賀錦)

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ツバル (オセアニア)
海抜1メートルの国として、地球温暖化の影響による海面の上昇で水没の危機に瀕している。七つの環礁からなる美しい海とサンゴ礁、自然と調和した暮らしは、敬意を表するに値する素晴らしいもの。

作者:着物 木原明(日本工芸会正会員・ 京都府無形文化財保持者)
帯 服部織物(西陣手織引箔錦)

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